(死因第4位の脳血管疾患について)
脳血管疾患は脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など、脳の血管のトラブルによって起こる病気の総称です。脳の血管(動脈)に発生したトラブルによって脳の機能が失われ、言語障害や麻痺、記憶障害などの影響が現れます。そうした症状は後遺症として残ることもありますが、発症後、数時間以内に治療を行えば高確率で防ぐことができますし、正しく対策することで病気そのものの発症をできるだけ少なくすることも可能といわれています。
【A】脳血管疾患の原因・症状
脳血管疾患は脳卒中とも呼ばれます。日本人の死因の第4位で、女性よりも男性に多い傾向があります。2015年の人口10万人対死亡率では女性が21.0に対し、男性が37.6と、1.8倍近く多くなっています。主な原因は脳の血管に生じるトラブルです。トラブルは大きく2つに分けることができます。ひとつは脳の血管が詰まること(脳梗塞)、もうひとつは脳の血管が破れること(脳出血、くも膜下出血)です。
【B】脳血管疾患の対策
脳血管疾患の疑いがある場合、なるべく早く病院を受診しましょう。脳血管疾患は後遺症によって、その後の生活に支障を来すことが多々あります。発症後、早く治療を開始すれば後遺症を軽くすることも可能なため、できる限り早く病院を受診することが大切です。
【C】脳血管疾患の予防法
脳血管疾患は、後遺症が残る可能性が高いことから、予防が非常に重要といわれています。予防には「脳血管疾患の5大危険因子」と呼ばれる、「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」「不整脈」「喫煙」の5つのリスクを避けることが効果的です。
そのほか、男性、高齢者、肥満、過度の飲酒、運動不足なども脳血管疾患の危険因子としてあげられます。当てはまる人は注意しましょう。脳血管疾患の予防には、予防医療の基本である、規則正しい生活とバランスの良い食事、そして適度な運動を行うことが大切です。まずは生活習慣と食事の改善から始めてみるとよいでしょう。