令和5年度 興生総合病院 病院情報の公表
医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)病院指標
医療の質指標
年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 120 | 48 | 94 | 116 | 130 | 197 | 301 | 649 | 632 | 305 |
令和5年4月1日~令和6年3月31日に退院された患者さんの年齢を年代別に集計しています。
当院は地域医療の中核病院として、救急医療をはじめ24時間体制の医療の実施に努め、質の高い医療を幅広い年齢層の患者様に提供しています。
地域住民の高齢化に伴い、70歳以上の患者様が約61%を占めており、70歳代の患者様が最も多く(約25%)なっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 | 19 | 32.11 | 13.52 | 0 | 76.63 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 | 12 | 35 | 20.60 | 0 | 87.92 | |
050130xx9900x0 | 心不全 | 11 | 26.18 | 17.38 | 0 | 85.45 | |
110280xx9900xx | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 | 9 | 12.78 | 11.49 | 0 | 67.89 | |
0400801299×000 | 肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) | 8 | 7.25 | 8.72 | 0 | 42.5 |
内科では、平均80歳代の高齢の患者様が多く、併存する基礎疾患もあり重症化するリスクも高いため、院内の他科医師はもちろん、他医療機関とも連携し治療を行っています。
当院では、特に腎臓疾患の患者様が多く、慢性腎臓病に対しては人工透析治療も行っています。また、心臓疾患や、嚥下機能の低下によっておこる誤嚥性肺炎の治療も行っています。
内科での治療は、併存基礎疾患治療や高齢で重症化しやすいため、平均在院日数が比較的長めとなっています。
小児科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
140010x199x0xx | 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) | 55 | 5.56 | 6.07 | 9.09 | 0 | |
040090xxxxxxxx | 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) | 6 | 6.33 | 5.96 | 0 | 2.67 | |
140010x299x0xx | 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) | 6 | 7.5 | 11.01 | 16.67 | 0 | |
110260xx99x0xx | ネフローゼ症候群 | 5 | 18.8 | 19.94 | 0 | 4.2 | |
150070x1xx01xx | 川崎病(2歳未満) | 5 | 11 | 9.29 | 0 | 0.6 |
当院では年間約300件の院内出生があり、それに伴い新生児黄疸、一過性多呼吸、低血糖、低出生体重児などの新生児に関わる疾患が多く占めています。新生児の重症例については高次医療機関へ紹介しています。その他には気管支炎などの急性疾患やネフローゼ、川崎病、感染症等小児科疾患全般の治療を行っています。
外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060100xx01xxxx | 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) | 60 | 2.12 | 2.61 | 0 | 70.17 | |
060130xx9900xx | 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) | 54 | 2.37 | 7.63 | 0 | 63.61 | |
060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア(15歳以上) | 18 | 5.17 | 4.55 | 0 | 71.94 | |
060035xx99x0xx | 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 | 14 | 11.43 | 8.34 | 7.14 | 67.43 | |
060210xx99000x | ヘルニアの記載のない腸閉塞 | 13 | 8.69 | 8.95 | 7.69 | 74.31 |
外科では呼吸器・消化器・乳腺の全般を診察し治療を行っています。
近隣の医療機関からの紹介や救急外来の対応にも積極的に受け入れを取り組んでいます。
症例として、肺炎・イレウス・虚血性大腸炎・鼠径ヘルニア・胆嚢炎・虫垂炎などの症例に対応し、糖尿病の治療・教育入院も行っています。
便潜血陽性に対しての大腸内視鏡検査入院(1泊2日)が多い症例となりますが、早期がん発見に努めています。
整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 | 102 | 51.58 | 25.50 | 16.67 | 85.71 | |
160690xx99xxxx | 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) | 54 | 39.43 | 19.34 | 3.7 | 75.24 | |
160760xx97xx0x | 前腕の骨折 | 24 | 9.08 | 4.76 | 4.17 | 61.46 | |
070200xxxxxx0x | 手関節症(変形性を含む。) | 21 | 14.52 | 6.81 | 0 | 68.48 | |
160980xx99x0xx | 骨盤損傷 | 20 | 42.25 | 19.27 | 0 | 83.6 |
整形外科の役割は、機能外科として生活の質(Quality Of Life: QOL)を守ることです。QOLを脅かす要因には、外傷(骨折や神経・筋腱損傷など)や加齢による変性変化(変形性関節症、脊柱管狭窄症など)があります。外傷は、小児期の骨折やスポーツ外傷、青壮年の交通事故や労災事故、高齢者の転倒骨折と多岐にわたります。これら外傷により不自由を強いられた患者さんが、出来るだけ早く元の生活を送ることができるよう、治療計画を立てています。平均寿命が延長し、健康寿命が注目される昨今、特に高齢者の骨折における私たちの役割は重要です。生命を脅かす合併症を抑止し、かつ運動能を低下させないためには、できるかぎりベッドに伏せる時間を短縮する必要があります。脊椎椎体骨折では薬物や装具療法による疼痛管理を行い、リハビリテーションを進めています。大腿骨近位部骨折では、9割以上の症例において48時間以内の手術治療が達成できています。
加えて、当科は日本手外科学会の教育機関施設の指定を受けています。QOLを脅かす手の変性疾患や外傷の治療に特化しており、三原市内のみならず近隣の市町村や県外の患者さんの診療にも対応しています。
脳神経外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010060×2990201 | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) | 28 | 19.79 | 15.57 | 3.57 | 73.71 | |
010050xx02x00x | 非外傷性硬膜下血腫 | 20 | 11.5 | 11.87 | 0 | 79.65 | |
010060×2990401 | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) | 18 | 37.5 | 15.70 | 5.56 | 68.61 | |
010230xx99x00x | てんかん | 13 | 8 | 7.19 | 15.38 | 63.15 | |
160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 | 12 | 21 | 8.38 | 16.67 | 66.17 |
脳神経外科では、脳梗塞や脳内出血などの脳卒中が上位を占めており、救急対応の必要なてんかんや頭部の外傷などにも幅広く対応しております。
脳梗塞については、一次脳卒中センター(PSC)の認定を受け、超急性期血栓溶解療法(tPA静注)や、機械的血栓回収療法(カテーテルによる血栓回収療法)にも積極的に取り組んでいます。
また、当院は急性期から回復期、慢性期まで一貫して治療・リハビリテーション等を提供していくケアミックス型病院であり、手術を含めた急性期治療から回復期のリハビリテーション・医療療養を要する障害が残存した方まであらゆる病期に適切な対応を心がけております。
心臓血管外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110280xx02x00x | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 | 13 | 6.46 | 7.57 | 0 | 71.62 | |
170020xxxxxx0x | 精神作用物質使用による精神及び行動の障害 | 6 | 1.33 | 3.05 | 0 | 45.17 | |
050161xx9900xx | 大動脈解離 | 3 | 31 | 16.49 | 0 | 85 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 | 2 | 21.5 | 20.60 | 0 | 92.5 | |
050130xx9900x0 | 心不全 | 2 | 12.5 | 17.38 | 0 | 80.5 |
心臓血管外科では、慢性腎不全の透析導入に際しての、内シャント設置術が多く、当院腎臓内科からの紹介のみならず、他院からの紹介も多くあります。
このため疾患別患者でも慢性腎不全の患者が最も多くなっています。
精神作用物質使用による精神及び行動の障害とは、いわゆる依存症の事です。例えばアルコール依存症による合併症の治療の対応も他科と連携し、行っています。その他にも、肺炎や心不全への対応も内科や循環器科と連携し、行っています。
産婦人科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
120180xx01xxxx | 胎児及び胎児付属物の異常 | 37 | 9.11 | 9.34 | 2.7 | 31.46 | |
120140xxxxxxxx | 流産 | 21 | 1 | 2.43 | 0 | 31.62 | |
120260x001xxxx | 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) | 12 | 8.5 | 9.31 | 0 | 29.25 | |
12002xxx02x0xx | 子宮頸・体部の悪性腫瘍 | 11 | 2.09 | 2.96 | 0 | 46.55 | |
120090xx97xxxx | 生殖器脱出症 | 10 | 9.2 | 7.89 | 0 | 75.9 |
当院では、近年の分娩施設減少に伴い妊娠関連の症例が上位を占めています。予定帝王切開や分娩の進行に応じて分娩停止、胎児心拍異常等発症した場合には吸引分娩や緊急帝王切開を行います。当院は総合病院であり、緊急な手術等も小児科・麻酔科等各部門と連携し迅速に対応しています。また、あらゆるハイリスクな妊婦様に対しては近隣の高度医療機関へ紹介させていただいています。婦人科領域では子宮頚部異形成や卵巣のう腫、子宮脱などの症例が上位を占めています。当科では産科・婦人科の一般的な治療全域を行っています。
なお、正常分娩に関しては健康保険の対象とならないため、DPCデーターには反映しておりませんが里帰り分娩にも対応しています。
耳鼻咽喉科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
030428xxxxxxxx | 突発性難聴 | 25 | 12.44 | 8.55 | 0 | 59.48 | |
030400xx99xxxx | 前庭機能障害 | 15 | 6.53 | 4.73 | 0 | 74.73 | |
030240xx99xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 | 14 | 5.14 | 5.51 | 0 | 42.29 | |
030250xx991xxx | 睡眠時無呼吸 | 13 | 2 | 2.03 | 0 | 54.46 | |
030230xxxxxxxx | 扁桃、アデノイドの慢性疾患 | 4 | 7 | 7.53 | 0 | 7 |
症例数については、急性期病棟での診断群分類点数における入院患者数であり、地域包括ケア病棟等での入院は含まれておりません。
最も多い症例は、突発性難聴であり、高気圧酸素治療目的で近隣より多数の患者様を御紹介頂いております。
次いで、めまい症(前庭機能障害)が多い症例です。点滴等の保存的加療を行っております。
扁桃周囲膿瘍・急性扁桃炎・急性咽頭喉頭炎などの点滴加療も行っております。
近年、睡眠時無呼吸症候群の検査入院が増加しております。
他疾患として、慢性扁桃炎・アデノイド増殖症・慢性副鼻腔炎・中耳炎・耳下腺腫瘍・甲状腺腫瘍・顔面神経麻痺・声帯麻痺・声帯ポリープ等多岐に渡る専門治療を行っております。
皮膚科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080020xxxxxxxx | 帯状疱疹 | 9 | 16.56 | 9.29 | 0 | 74.33 | |
070010xx970xxx | 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) | 3 | 4 | 4.28 | 0 | 56.33 | |
080050xxxxxxxx | 湿疹、皮膚炎群 | 3 | 9.67 | 9.62 | 0 | 35.67 | |
080006xx01x0xx | 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) | 2 | 9 | 7.22 | 50 | 78 | |
080010xxxx0xxx | 膿皮症 | 2 | 9 | 12.88 | 0 | 57 |
皮膚科の疾患の多くは、帯状疱疹、骨軟部の良性腫瘍、湿疹、皮膚炎などがあります。
帯状疱疹の治療では、抗ウイルス剤、点滴、十分な鎮痛薬の使用を基本としています。
難治性の場合は、ペインクリニック等へ紹介をしています。また、運動神経麻痺などの合併症にも素早く対応出来るようにしています。湿疹・皮膚炎に関しては、個々の状態に応じて、外用薬を使って治療しています。
泌尿器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110080xx991xxx | 前立腺の悪性腫瘍 | 24 | 2.96 | 2.44 | 0 | 71.88 | |
110070xx03x0xx | 膀胱腫瘍 | 23 | 9.09 | 6.85 | 0 | 73.09 | |
11012xxx02xx0x | 上部尿路疾患 | 21 | 7.43 | 5.22 | 0 | 62.9 | |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 | 12 | 25.42 | 13.52 | 8.33 | 77.92 | |
130100xxxxx40x | 播種性血管内凝固症候群 | 10 | 22.1 | 25.86 | 0 | 82.4 |
泌尿器科では、前立腺がんの検査入院や膀胱腫瘍・尿管結石の手術治療や急性腎盂腎炎・
前立腺炎・敗血症の治療を行っています。
1番目に多い症例は、前立腺がん(疑い)の入院検査(前立腺生検)(2泊3日)が多い症例になります。
2番目に多い症例は、膀胱がんに対する手術治療(経尿道的膀胱切除術)になります。
3番目に多い症例は、尿管結石・腎結石に対する手術治療(経尿道的尿路結石レーザー除去術)になります。
4番目に多い症例は、尿路感染症・急性腎盂腎炎に治療になります。
切除不能な膀胱がんに対しての化学療法も行っています。
近隣の医療機関からの紹介にも対応しています。
循環器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050050xx0200xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 | 30 | 2.97 | 4.26 | 0 | 73.53 | |
050030xx97000x | 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 | 25 | 10.56 | 11.54 | 0 | 72.28 | |
050210xx97000x | 徐脈性不整脈 | 24 | 7.29 | 9.77 | 0 | 84.04 | |
050130xx9900x0 | 心不全 | 19 | 12.42 | 17.38 | 5.26 | 87.74 | |
050170xx03000x | 閉塞性動脈疾患 | 12 | 3 | 5.21 | 0 | 72 |
循環器内科では、1番目に多い狭心症、2番目に多い心筋梗塞などの虚血性心疾患に対する検査、治療の為の入院が多く、心臓カテーテル検査及び経皮的冠動脈形成術・ステント留置術を施行しています。
3番目に多いのは徐脈性不整脈で、不整脈の手術治療は徐脈に対してのペースメーカー植込み治療を行っています。
4番目に多い心不全は血管拡張剤治療主体で対応しています。5番目に多い閉塞性動脈疾患ですが、下肢の閉塞が主であり、下肢動脈の血行再建治療も適宜行っております。
麻酔科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
100380xxxxxxxx | 体液量減少症 | 15 | 13.33 | 10.60 | 0 | 75.53 | |
161020xxxxx00x | 体温異常 | 10 | 12.1 | 6.60 | 0 | 74.9 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 | 9 | 41 | 20.60 | 0 | 85.22 | |
161070xxxxx00x | 薬物中毒(その他の中毒) | 7 | 4 | 3.62 | 0 | 52.71 | |
050130xx9900x0 | 心不全 | 5 | 11.8 | 17.38 | 0 | 91.4 |
麻酔科では手術麻酔・疼痛外来(ペインクリニック)を主な業務としていますが、救急患者様の対応も行っております。
そのため、脱水症(体液量減少症)や熱中症(体温異常)・誤嚥性肺炎・薬物中毒・心不全などの治療にあたる事が多く、人工呼吸管理など様々な集中治療及び全身管理を行っております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 1 | 8 |
大腸癌 | 4 | 1 | 4 | 16 | 1 | 9 | 2 | |
乳癌 | 5 | 5 | 5 | 0 | 0 | 2 | 1 | 7,8 |
肺癌 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | |
肝癌 | 0 | 1 | 0 | 2 | 1 | 0 | 2 |
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
○胃がん
胃癌では当院でできる限りの検査を行った後、専門医療機関へ紹介させていただいております。化学療法に対しては、当院で可能な範囲で対応しております。
○大腸がん
大腸癌では、当院でできる限りの検査を行った後、専門医療機関へ紹介させていただいております。化学療法に対しては、当院で可能な範囲で対応しております。
○乳がん
最近では、健診受検者の増加により早期に発見される症例も増加傾向です。術後症例のうち、放射線治療を必要とする場合は、近隣の医療機関へご協力いただき、紹介にて放射線治療を行って頂いています。術前・術後の化学療法、ホルモン療法も行っています。
○肺がん
原発性肺癌については、当院でできる限りの検査を行った後、専門医療機関へ紹介させていただいております。化学療法に対しては、当院で可能な範囲で対応しております。
○肝がん
肝癌では、電磁波による焼灼療法や動脈化学塞栓療法等、最適な治療を行っております。当院での対応が困難な症例については、専門医療機関へ紹介させていただいております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | 9 | 8.89 | 51.33 |
中等症 | 28 | 28.57 | 82.75 |
重症 | 2 | 35 | 86.5 |
超重症 | 0 | 0 | 0 |
不明 | 0 | 0 | 0 |
市中肺炎とは、施設や病院以外で普段の社会生活を送っている中で発症した肺炎のことです。重症度とは入院時、発症時の重症度の度合いを表しており、当院では今年度は全体の約7割が中等症の患者さん、全体の約2割が軽症の患者さん、約1割が重症の患者さんとなっております。高齢の方ほど重症化しやすく、平均在院日数も長くなる傾向があります。
脳梗塞の患者数等
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|
3日以内 | 126 | 45.68 | 78.02 | 3.65 |
その他 | 11 | 46.82 | 74.91 | 1.46 |
当院はケアミックス型の病院のため、在院日数は急性期の病棟から回復期の病棟での入院期間まで含めた平均在院日数のため、日数としては長くなる傾向にあります。同一病院内で急性期から回復期まで一貫して治療・リハビリを受けられることは、患者様にはメリットと考えています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K6121イ | 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) | 2 | 27.5 | 75 | 0 | 62 | |
K616-41 | 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) | 2 | 6 | 5 | 0 | 79 | |
K616 | 四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 1 | 6 | 34 | 0 | 75 | |
K635-3 | 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 | 1 | 1 | 13 | 0 | 60 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 1 | 1 | 5 | 100 | 54 |
内科での手術は、他科との併診により行われることが多く、腎臓疾患、心臓疾患、外科的手術などがあります。
中でも、慢性腎不全による透析導入に対しての末梢動脈瘻造設術やシャントの狭窄、閉塞などにより、経皮的シャント拡張術・血栓除去術、腹膜透析を開始するための連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術も行っています。
小児科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K9131 | 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) | 1 | 0 | 6 | 0 | 0 |
小児科では、出生時仮死状態の新生児に対して行う新生児仮死蘇生術があります。
外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | 64 | 0.14 | 1.55 | 0 | 69.59 | |
K6335 | 鼠径ヘルニア手術 | 18 | 0.06 | 4.11 | 0 | 71.94 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 8 | 14.38 | 25.88 | 0 | 77.38 | |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 7 | 0.86 | 4.43 | 0 | 63.86 | |
K718-21 | 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) | 5 | 0.6 | 4.4 | 0 | 44.4 |
近年では内視鏡や腹腔鏡を用いての手術症例が多く、術後早期退院を目指しています。
大腸ポリープ・鼠径ヘルニア・消化管出血・胆嚢炎・虫垂炎も内視鏡や腹腔鏡を用いての手術となります。
整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0461 | 骨折観血的手術(大腿) | 110 | 1.53 | 52.49 | 13.64 | 82.21 | |
K0462 | 骨折観血的手術(下腿) | 37 | 2.19 | 25.76 | 2.7 | 60.62 | |
K0463 | 骨折観血的手術(鎖骨) | 28 | 1.79 | 8.32 | 0 | 54.61 | |
K0821 | 人工関節置換術(股) | 24 | 1.92 | 57.96 | 0 | 71 | |
K0483 | 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) | 22 | 0.77 | 1.32 | 0 | 41.64 |
小児期、青壮年期、高齢期の外傷手術にあたっています。土日祝日の緊急手術にも柔軟に対応しています。また、人工関節置換術や脊柱管狭窄症手術といった変性疾患の治療も積極的に行っており、地域住民のQOLを守るための貢献を心掛けています。
脳神経外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K164-2 | 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) | 21 | 0.29 | 13.52 | 0 | 79.57 | |
K178-4 | 経皮的脳血栓回収術 | 9 | 1.44 | 72.67 | 0 | 79.11 | |
K1643 | 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) | 7 | 3.29 | 106.14 | 0 | 69 | |
K609-2 | 経皮的頸動脈ステント留置術 | 7 | 5.71 | 14.14 | 0 | 72.57 | |
K1642 | 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下) | 3 | 0 | 74 | 0 | 84 |
脳神経外科では、最も多いのは、慢性硬膜下血腫の手術ですが、近年普及し始めた脳梗塞に対する経皮的脳血栓回収術が増えてきています。また経皮的血管形成術(CAS)などの、血管内手術にも積極的に取り組んでいます。
また通常の脳内血腫に対する開頭術や、頭部外傷に対する開頭術も必要に応じて行っています。
心臓血管外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K6121イ | 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) | 11 | 0.27 | 3.82 | 0 | 69.73 | |
K6147 | 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) | 4 | 97.25 | 48.5 | 0 | 82.75 | |
K616-41 | 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) | 2 | 0 | 1 | 0 | 68 | |
K597-2 | ペースメーカー交換術 | 1 | 0 | 3 | 0 | 76 | |
K6121ロ | 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(静脈転位を伴う) | 1 | 0 | 2 | 0 | 50 |
心臓血管外科では、慢性腎不全の透析導入に際しての、内シャント設置術が多く、当院腎臓内科からの紹介のみならず、他院からの紹介も多くなっています。他院からの紹介では、自家静脈によるシャント設置術が困難な症例に対して、人工血管を使用した内シャント設置術が増加傾向にあります。
また、使用中の内シャント合併症に対する処置も増加傾向にあり、血管移植術や四肢の血管拡張術や経皮的シャント拡張術を行っています。入院で対応している患者以上に、外来で対応している患者も増加傾向にあります。
産婦人科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K8982 | 帝王切開術(選択帝王切開) | 30 | 2.47 | 6.67 | 3.33 | 32.93 | |
K8981 | 帝王切開術(緊急帝王切開) | 23 | 1 | 7.17 | 0 | 28.87 | |
K9091イ | 流産手術(妊娠11週まで)(手動真空吸引法) | 20 | 0 | 0 | 0 | 32.2 | |
K9061 | 子宮頸管縫縮術(マクドナルド法) | 15 | 1 | 2.27 | 0 | 30.4 | |
K867 | 子宮頸部(腟部)切除術 | 11 | 0 | 1.09 | 0 | 46.55 |
当院の手術の症例で最も多いのが、選択的帝王切開、緊急帝王切開です。
選択的帝王切開は主に前回帝王切開の既往のある患者様に対する反復帝王切開や、逆子などの予定した帝王切開のことで、赤ちゃんの心拍の異常があったり、お産がすすまず分娩停止となった場合等は緊急帝王切開が行われます。当院では小児科・麻酔科など各部門と連携し、安全な出産を目指しています。3位の流産手術は手動真空吸引法を主に行っています。前日に外来で子宮口を広げる処置を行い、手術当日は日帰り入院としています。4位の子宮頚管縫縮術は、お産になる前の妊娠中に子宮口が開いて早産になることを防ぐために子宮口を縛る手術を行います。その他、5位の子宮頚部異形成による子宮頸部切除術や子宮筋腫、子宮脱、卵巣のう腫、吸引分娩など婦人科、産科の手術も行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K370 | アデノイド切除術 | 4 | 1 | 5 | 0 | 7 | |
K300 | 鼓膜切開術 | 1 | 5 | 9 | 0 | 67 | |
K309 | 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 | 1 | 0 | 0 | 0 | 7 | |
K3191 | 鼓室形成手術(耳小骨温存術) | 1 | 12 | 14 | 0 | 50 | |
K4132 | 舌腫瘍摘出術(その他) | 1 | 1 | 1 | 0 | 74 |
ここでの手術数は、急性期病棟でのDPC(診断群分類点数)における手術数であり、地域包括ケア病棟等での手術は含まれておりません。
最も多い手術は、アデノイド増殖症に対するアデノイド切除術となります。小児期の患者様に行う事が多い手術です。
中耳炎に対する手術は、鼓膜切開術・鼓膜チューブ挿入術・鼓室形成術が主な手術となります。
他に、耳下腺・顎下腺・甲状腺・中咽頭・舌などの腫瘍摘出術も施行しております。
地域包括ケア病棟では、慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻・副鼻腔手術(Ⅰ型~IV型)や慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出術を主に施行しております。
また、他科より気管切開術の依頼があれば、対応しております。
鼻出血はガーゼの圧迫止血のみでは止血できないことがあり、鼻腔粘膜を焼灼して止血する事があります。
皮膚科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0051 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) | 2 | 0.5 | 4 | 0 | 69.5 | |
K0072 | 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) | 2 | 1 | 7 | 50 | 78 | |
K0053 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) | 1 | 1 | 3 | 0 | 74 | |
K0064 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径12cm以上) | 1 | 1 | 3 | 0 | 43 | |
K0131 | 分層植皮術(25cm2未満) | 1 | 1 | 1 | 0 | 22 |
当院で最も多い手術は、皮膚腫瘍の摘出術です。
大きな腫瘍や顔の腫瘍などは形成外科で行う場合もあります。
泌尿器科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7811 | 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) | 21 | 1.38 | 5.05 | 0 | 62.9 | |
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) | 16 | 1 | 7.56 | 0 | 71.31 | |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 14 | 0.93 | 35 | 0 | 82.43 | |
K8036ロ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) | 7 | 0.86 | 6.14 | 0 | 77.14 | |
K8411 | 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) | 6 | 2.17 | 12.33 | 0 | 73 |
泌尿器科では主に内視鏡を使用しての経尿道的手術を中心に行っています。
1番目に多い症例は、尿管結石・腎結石に対する経尿道的尿路結石除去術(レーザー)です。
2番目に多い症例は、膀胱がんに対する膀胱悪性腫瘍切除(経尿道的)(電解質溶液利用)です。
3番目に多い症例は、結石性腎盂腎炎・敗血症に対する経尿道的尿管ステント留置術です。
4番目に多い症例は、膀胱がんに対する膀胱悪性腫瘍切除(経尿道的)(その他)です。
5番目に多い症例は、前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用)です。
最近では前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺水蒸気治療(WAVE治療)を8月に導入しました。
この手術は、肥大した部分に水蒸気を注入し、水蒸気の熱を利用して前立腺を退縮させる低侵襲な治療方法です。
循環器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) | 46 | 0.24 | 9.48 | 0 | 74.33 | |
K616 | 四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 14 | 0 | 2.36 | 0 | 72.86 | |
K597-2 | ペースメーカー交換術 | 13 | 0 | 5.85 | 0 | 86.46 | |
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極) | 10 | 0.6 | 6.4 | 0 | 80.4 | |
K5491 | 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) | 9 | 0 | 37.44 | 0 | 71.56 |
虚血性心疾患のカテーテル手術治療を緊急・待期含めて年間100件以上行って対応し、下肢動脈の血行再建治療も適宜行っています。不整脈の手術治療は徐脈に対してのPacemaker植込み治療を常時行っており、外来で定期的にフォローアップも行っております。
麻酔科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0462 | 骨折観血的手術(下腿) | 1 | 18 | 75 | 0 | 87 | |
K300 | 鼓膜切開術 | 1 | 26 | 17 | 0 | 90 | |
K386 | 気管切開術 | 1 | 29 | 67 | 100 | 62 | |
K664 | 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) | 1 | 117 | 106 | 0 | 73 | |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 1 | 41 | 7 | 0 | 94 |
麻酔科では救急患者様の対応も行っており、集中管理が必要な患者様を他科と連携して治療しております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | 1 | 0.04 |
異なる | 13 | 0.51 | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 10 | 0.39 |
異なる | 6 | 0.23 | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | 0 | 0 |
異なる | 1 | 0.04 | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 4 | 0.16 |
異なる | 0 | 0 |
播種性血管内凝固症候群(感染症などによって起こる全身性の重症な病態)や敗血症(感染症によって起こる全身性炎症反応の重症な病態)については、原因疾患から感染して重症化するケースがほとんどで、敗血症においてはショックに至ったケースも含まれております。
又、その他の真菌感染症は、真菌性眼内炎に対して抗真菌剤を投与して軽快した症例です。
手術・処置等の合併症については、人工関節置換術など骨に挿入した器具の緩みや透析シャントの閉塞などもこれに該当します。これらは医療過誤ではありません。
尚、発生率(%)は全退院患者を分母として計算しています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが 「中」以上の手術を施行した 退院患者数(分母) |
分母のうち、肺血栓塞栓症の 予防対策が実施された患者数(分子) |
リスクレベルが「中」以上の手術を 施行した患者の肺血栓塞栓症の 予防対策の実施率 |
---|---|---|
357 | 344 | 96.36 |
肺血栓塞栓症とは、エコノミークラス症候群ともいわれ、肺動脈に血液の塊である血栓が詰まった状態をいいます。手術後に長期間の臥床を余儀なくされると、下肢を動かすことが少なくなるため、肺血栓塞栓症を発症するリスクが高まりますので、弾性ストッキングの着用などの予防策をとらせていただいております。
当院では、肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した入院患者さんに対し、高い割合で予防対策を実施しております。
血液培養2セット実施率
血液培養オーダー日数(分母) | 血液培養オーダーが1日に 2件以上ある日数(分子) |
血液培養2セット実施率 |
---|---|---|
358 | 277 | 77.37 |
血液培養検査は、血液中の細菌を同定し、原因となる菌に効果的な抗菌薬を使用することを目的としている大事な検査です。
血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セットで行うことが診療ガイドラインにより推奨されています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
広域スペクトルの抗菌薬が 処方された退院患者数(分母) |
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日 までの間に細菌培養同定検査が 実施された患者数(分子) |
広域スペクトル抗菌薬使用時の 細菌培養実施率 |
---|---|---|
247 | 130 | 52.63 |
広域スペクトル抗菌薬とは、いろいろな細菌に効果が期待できる抗菌薬のことです。
幅広い菌種に効果がある一方で、新たな抗菌薬耐性菌が出現し問題となっております。
そのため、抗菌薬投与前に適切な培養検査をすることが重要となってきます。
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