糖尿病治療は近年めまぐるしい発展を遂げており、新薬が次から次へと出てきています。一方で糖尿病患者様の全員が経済的な余裕があって進歩した医療の恩恵にあずかることができるわけではなく、さまざまな患者様の状況に応じた適切な医療の提供が不可欠となってきています。そのような糖尿病診療を行うためにはチームとして対応するしかありません。そこで当院では医師と糖尿病療養指導士(看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士)がチームとして連携し合って、個々の患者様に最適な医療を提供できるようにしています。
3カ月毎に医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士・医事課スタッフが集まって糖尿病診療会議を開いており、その会議内容は以下のような内容を中心に行っています。
当院では、医師と糖尿病療養指導士(看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士)がチームとして連携し合って、個々の患者様に最適な治療を提供できるように以下のような取り組みを行っています。
医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士により実施。
【2023年度 糖尿病教育入院スケジュール表】
【2023年度 糖尿病教育入院プログラム】
医師・看護師・管理栄養士により実施。
~経口糖尿病薬を投与している患者数の年度別推移~
DPP-4 阻害薬使用症例数は 415 例、SGLT-2 阻害薬使用症例は 320 例、DPP-4 阻害薬と SGLT-2 阻害薬の関連配合錠は 219 例で、その他の薬剤は 477 例でした。年々、SGLT-2 阻害薬と配合錠の使用症例が増加しています。各々の薬剤名別内訳を以下にグラフで示します。
インスリン注射薬使用198症例の薬剤別内訳を以下にグラフで示します。
GLP-1注射薬使用62症例の薬剤別内訳を以下にグラフで示します。
リブレ導入時期 | 症例数 | 中止症例 | 継続症例 |
---|---|---|---|
2017年導入 | 1 | 0 | 1 |
2018年導入 | 35 | 10 | 25 |
2019年導入 | 22 | 12 | 10 |
2020年導入 | 10 | 4 | 6 |
2021年導入 | 5 | 3 | 2 |
2022年導入 | 9 | 1 | 8 |
合計 | 82 | 30 | 52 |
(中止理由)
2022年10月17日現在、当院における透析患者数は116名となっていますが、最近では新規に透析が必要となる患者の二人に一人は糖尿病性腎症の悪化が原因です。そのようにならないためには、糖尿病治療を日頃からきちんとしておくことが非常に大切です。
近年糖尿病薬の進歩には目を見張るものがあり、2014年より発売されているSGLT-2阻害薬は心血管死を減らし、腎不全にも良いことがわかってきましたが、一部のSGLT-2阻害薬(フォシーガ、ジャディアンス)は適応症が拡大して糖尿病以外に心不全や慢性腎臓病に対しても使えるようになりました。