高気圧酸素療法

高気圧酸素療法

治療室の紹介

通常の気圧で酸素を吸入しても血液中の酸素量増加に限界がありますが、特殊な装置を用いて高い気圧環境を作り、その中で酸素を吸入すれば、血液中に酸素が溶け込み増加します。

この増加した酸素で、低酸素状態に陥った組織や臓器の細胞を活性化させて、疾患の治癒力を高めようとする治療法です。

また、低酸素状態の改善だけでなく、高気圧の物理的効果が期待できる疾患や嫌気性菌感染症等も適応となります。

治療パターン例 加圧時間 治療気圧・時間 減圧時間 合計時間
通常治療 15分 2気圧・60分 15分 1:30
特殊治療 15分 3気圧・60分 15分 1:30
潜水病 再圧治療法第5表を適用(所要時間約2時間30分)

治療装置

装置 第2種治療装置(中村鐵工所 NHC-403A型) 収容人員2名

高気圧酸素治療適応疾患

  1. 減圧症 又は 空気塞栓
  2. 急性一酸化炭素中毒、その他のガス中毒(間歇型を含む)
  3. 重症軟部組織感染症(ガス壊疽、壊死性菌膜炎)又は 頭蓋内腫瘍
  4. 急性末梢血管障害
    • (イ)重症の熱傷 又は 凍傷
    • (ロ)広汎挫傷 又は 中等度以上の血管断裂を伴う末梢血管障害
    • (ハ)コンパートメント症候群 又は 圧挫症候群
  5. 脳梗塞
  6. 重症頭部外傷後 若しくは 開頭術後の意識障害 又は 脳浮腫
  7. 重症の低酸素脳症
  8. 腸閉塞
  9. 網膜動脈閉塞症
  10. 突発性難聴
  11. 放射線 又は 抗癌剤治療と併用される悪性腫瘍
  12. 難治性潰瘍を伴う末梢循環障害
  13. 皮膚移植
  14. 脊髄神経疾患
  15. 骨髄炎 又は 放射線障害
  16. スモン

治療実績

疾患 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
突発性難聴 45 64 65 60 78 68
脳梗塞 1 4 0 10 9 1
他)脳機能障害 0 0 0 0 0 0
難治性潰瘍(ASO) 4 3 4 2 4 6
骨髄炎 0 0 3 1 1 0
一酸化炭素中毒 0 0 0 1 1 2
減圧症 0 0 0 0 0 0
空気塞栓症 0 0 0 0 0 0
放射線潰瘍 5 3 3 7 5 1
動脈・静脈血行障害 0 0 0 0 0 0
脊髄・神経疾患 0 1 0 1 0 0
他) 0 0 0 1 0 2
治療人数 55 75 75 83 98 80
治療回数 523 763 769 825 1004 846
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