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人工透析内科コラム:早目の内シャント造設で、備えあれば、憂いなし(平成22年6月22日)

 古来、浮腫・貧血・尿の異常(血尿・蛋白尿)等のある人は腎臓が悪いといわれてきた。近年、この様な病気を総称してCKD(慢性腎臓病)とよび、急速に注目を集めています。
慢性的な腎臓機能低下(腎障害)が存在すると、末期腎不全となって透析療法や腎移植が必要となるだけでなく、それ以前にも多くがCVD(心血管病)により死亡することが、種々の疫学調査から示されています。そこでCKDはメタボ(メタボリック症候群)と同様に、一般の多くの人々に腎障害の重要性を認識して頂き、早期発見・早期治療を実現する為に、「だれにでも分かる用語」として創出されました。
CKDの進行度は、eGFR(推算糸球体濾過量)によって5段階に規定されています。CKD重症度と推算糸球体濾過量と治療については表をご参照下さい。
2008年末の時点で人工透析を受けている患者総数は28万2000人強であり、毎年3万7000人前後の新規透析導入があります。末期腎不全となった原因疾患は頻度の多い順に、糖尿病性腎症(43.2%)・慢性糸球体腎炎(23.0%)・腎硬化症(10.5%)・多発性嚢胞腎(2.5%)・急速進行性糸球体腎炎(1.2%)となっている。
腎機能低下の進行速度は、疾患により、又病態により差異がある。しかし、一般的にeGFR 30ml/min以上では透析を必要とする状況ではない。CKDから平均余命以内に透析導入になる可能性(図)から考えても、eGFR 60ml/min以上の人が透析を必要とする事は、特別の場合を除いては殆どない。
eGFR 15ml/min以下では、軽い感冒・発熱・下痢などでも、容易に尿毒症状態に陥ることがある。緊急に血液透析を行う必要が生じた場合、まず中心静脈にw-ルーメンカテーテルを挿入し、血液透析施行後に、全身状態の改善に応じて、内シャントを造設する。内シャントが使用可能になるには2~3週間は必要である。この間、カテーテルを使用し続けて入院透析を行う事となる。
CKDの患者では良好な静脈の確保が難しい事が多く、シャント発育が不良なことも多い。eGFR が30ml/min未満となれば、少し早い時期に内シャント造設を考慮して頂きたい。必要となれば何時でも血液透析が出来るので、安心して導入を延期する事も可能である。状況により、入院の必要も無く導入する事が出来、以後のシャントトラブルも少ない。
備えあれば、憂いなし!eGFR 15ml/min以下となる前に、内シャントを造設しようではありませんか。



図



人工透析内科 藤原 久子

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